魚の時計をつくろう 1

新宿の東急ハンズにて、時計の中心部を探す。

それが何であるか、どのような名前かもわからず、とりあえずクラフト売り場をうろうろするが、みつからない。

探し疲れて時計売り場にたどり着き、知識も経験も乏しすぎることを自覚し、そばの店員さんに教えを請う。

「あの〜・・・時計を手作りしたいんですけど、針とかってありますかね?手作りキッド的な・・・」

「(食い気味に)ありますよ。この上の○階になりますね。針もムーブメントもございます」

さすがプロ。早い。ありがたい。それまでの無駄な時間が嘘のよう。

そして、ムーブメント?初めて聞いた言葉だ。

針を動かしているメカの部分だろう、と適当に憶測する。

エスカレーターにて移動。再び探す。探しているうちにフロア一周。

まだ見つからない。モーター売り場も、接着剤売り場も、おとなの科学売り場も、それらしいところをみたが、ない。

フロアを教えてもらったのに、知識と経験どころか、センスも全くなく、自力で探し出すことは不可能と判断し、再び先程とは違う店員さんに声をかける。

「どうぞ、こちらです」

時折こちらをふりかえりつつ、店内の端の方へ、カリスマ店員はどんどん進む。どうしてこんなに商品量が多いのに、一瞬で置いてある場所を特定できるのか。すごすぎる。さすがカリスマ。

発見!

セイジのクラフト時計

http://item.rakuten.co.jp/seiji/c/0000000151/

文字盤の厚みによってどのムーブメントを購入するかが決まるそうだ。

24時間で1周するものや、床屋さんなどで使う逆向きのものなど、いろいろある。

所長「この針、飛行機の形をしているぞ」

所員「だめだですよ。魚の時計でしょ」

飛行機の針、あっさり却下。

所長「じゃあ、ムーブメントと針、これにするとするか。文字盤サイズはなるべく厚いものを選ぼう」

所員「今日急いで買わなくても、今日はこのカタログだけもらって、何を買うか予定たててから買ったらどうです?」

もっともだ。

つづく



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